プラハ

旅の終わりも近づいてきました。冒険の終着点プラハです。ガイドブックを持っていたのですがほどんど見ることはなく、事前に決めていたのはコンサートを聞くこと、ホテルに泊まること、お土産を買うことの3つ。特にお土産は重要事案です。その地での体験を共有できるようなものが良いですね。エピソードがあればなお良い。友達の受け売りです。
prague sky
まずはプラハの美しい景色の前にコンサートに行った話を。スメタナホールという会場でクラシックを聞きました。オペラも上演されるホールということでシャツで行きました。行ってみるとドレスコードなし、観客は観光客や地元の市民でした。音楽が貴賎なく開かれていることがわかります。演奏中も撮影okだったのですが、生のクラシックに浸り撮るチャンスはありませんでした。若い女性が演奏をスマホで録画し、その場で再生してしまうというミスをしましたが、何事もなかったように続きます。洗練された演奏者、スタッフのプロフェッショナルの前では何も障碍にならないようです。同じ曲をあとでYoutubeで探しましたが、生の迫力には叶いません。


ホテルスタッフおすすめのヴィシェフラット。ホテルから歩いて丘まで上がっていきます。この丘では写真女学生たちがいて、課題の撮影中。何を撮ってるのと聞くと、「建築物よ」と三脚を立ててタイルを取り始めたので、景色ばっかり撮ってる僕はなんだかおのぼりさんの気分に。「毎日見てるから特別な風景ではないわ」ですって。

そしてペトシーンの丘。塔があり、外周をぐるりと回りながら登っていくと眼下に広がる美しい景色に心奪われます。異邦人にノスタルジーを感じさせる落ち着いた配色の街。お昼の鐘が鳴り響く中、チェコの首都を堪能しました。


prague view
プラハは起伏が多い印象です。トラムに載っているとあまり感じませんが、実際歩いてみるとちょっとの距離を行くまでに登って、登って、ふと横をみると隣の街並みが一段下に見え、さらにその先は一段上に。まるで映画のインセプションのようです。

川沿いを歩くと包まれるような懐かしさを感じます。毎日のように通学で川を渡ってるからでしょうか。ランニングしてる人、釣りをしてる人、工事中のおじさんの雑談、街中の喧騒に紛れてしまえばただの日常が川沿いで行われると特別な意味をもつ気がしますね。

プラハの9月末はどこも工事中。夏がハイシーズンで寒くなる前に工事をしてしまおうということなのでしょうか。観光名所の天文時計の前に行くと日本語のガイドブックをもつ女性ふたりに会いました。「修理中なんですかね」「みたいです」くらいの会話ですぐ別れたのですが、翌日はマーケットの近くで、翌々日の最終日は空港へ向かうバスの中で再会。すごい偶然だとなと思ってたら、彼女たち同じ大学の後輩でした。奇跡。空港でお茶をした時に写真を撮らせてもらったのですが、ピンボケしてごめんなさい。この場を借りて再度お詫びを。

歩いているだけで色々な発見があります。ヨーロッパを歩いて気づいたことはゴミ箱がちゃんとあるということ、それがちゃんと回収されていることです。たくさん捨てる場所があるのに清潔感があり、衛生が保たれてる。
ゴミが増えないように捨てる場所を減らし、ルールを破った人をモラルという名で社会的制裁を与えるのでは悲しい。
なにも公共サービスだけに限りません。彼らは人のためにしたいと思ったときに一生懸命に動くように感じました。そこに計算はありません。
日本では「情けは人のためならず」という言葉に表されるよう、損得で振る舞いを考えてしまいがちです。心から、その人のためにしてあげたいからする。そんなおもてなしの形。まだまだ2020年には時間があるので、がんばれますよ。

ひとりたびの最後にひとりのチェコ人の男性に会いました。写真を撮っていると声をかけられ1時間くらい話しました。お互いたどたどしい英語でしたが、話題は技術に振り回される人間に。隣にいるのにその人ではなく、画面を見ながら別の誰かと会話。ご飯を食べながら小さい画面とにらめっこ。僕らは本当にどこにいてなにをしているんだろう。「狂ってるよ」なんども彼は繰り返しました。
僕も、隣にいる友人が話の最中にスマホを見始めると悲しくなるので、スマホに負けないよう気を引く話をするようにしています。これがなかなか難しい。もうすこし面白い話をできるように頑張りますのでその際はお付き合い頂ければ嬉しいです。そのおじさんと撮ってもらった写真です。

さてヨーロッパの旅はこれでおしまい。クラクフの友達にした質問を自問自答してみます。
「きみの旅の目的は?」
僕は答えます。
「歩いて、話して、考えることだよ」
さて次はどこに行こうかな。

【撮影機材】
Leica M2/Summicron 5cm f2 collapsiel
NIKON 35Ti
film: lomography color 800/ILFORD Pan100/Kentmere400/fujifilm fujicolorc200